ある人の退職に想う

 本日,バイト先の事務所にて,Mさん(先日の仕事日記で登場した三人目の欠席者)から「体調不良を理由に本日をもって退職する」というFAXを受信した.

Mさんに望むこと

 Mさんの事情は体調不良ということ意外は何も知らないので,ここでは触れない.ただ,Mさんは元々あと数日で退職する予定だったのだから,残りの勤務に代役を立ててほしかった.今日明日の仕事を考えるとかなりの人手不足で正直うんざりする.今日はSさんがいつものようにたくさんの仕事を前倒しでやってくれていたので何とか回ったが,明日はそうはいかない.

店長の発言に思うこと

 このことの原因の一つには店長の対応も挙げられる.Mさんが欠勤を伝えようとした電話で,店長が「もう来なくていい」と言ったのは失言だっただろう.その理由を挙げる.
・言わなければMさんは明日は来たかも知れない.
・店長はこの発言によって,代役を立てる責任を,Mさんから店長自身(あるいは店)に転嫁してしまった.「もう来なくていい」という意味を考えると,Mさんに言わせれば代役を立てる義理はないのかもしれない.
・最近こそ体調不良による欠勤が多かったとはいえ,一年以上頑張ってくれたMさんに対してもう少し良い言い方があるかと思う.
 会社に勤めて給料をもらう以上は私の考えが甘すぎるのかもしれず,店長のこの発言も当然なのかもしれないが,私は,この感情的な発言はまずかったと思う.

話すべきことと胸のうちに留めることの適切な選択が信用を創る

 店長のこの発言については店長自身から聞いたのだが,私は何気なく数名にこのことを話してしまった.今考えると,誰にも話すべきではなかった.余計な憶測を呼び,特に店長に対する悪い印象を強めてしまうだろう.全てに口を閉ざすわけにはいかない,何を話し何を胸のうちに留めるかを今一度考えなければならないと思った.
 これは自分に対する信用に関わる重要な問題だ.今日私は別の場面で失敗を犯した.Iさんに直接言えばいいような仕事上の意見をYさんにおしゃべり感覚で話してしまった.この場合,Iさんは影で文句を言われ,Yさんはそんな話を聞かされ気分を害し,そして自分は影口を叩いてしまったことになり,しかも仕事は改善されず,誰も得をしない.直接Iさんに言えば良かったのに,つまらないことをしてしまった.誰に言うべきか,言わないべきかも考える必要がある.
 あと,もちろん店長の発言のようなケースにも気をつけなければならない.これは少なくとも自分にとって言うべきことでないので,どう思っても胸のうちに留めなければいずれほぼ必ず後悔する.

自分を省みて

 一人目のFAX退職者Iのつい最近のケースと同じく,また,自分の大学での経験を思い出した.思えば,先生から見た私は彼らと全くの同類だろう.やれることはやったという自負はある,でも,やっぱり同じ.私はもうこんな失敗をするわけにはいかない.
 それにしても,本当に私は自己中心的で優しくない.Mさんが気の毒とか店長も大変だとかそんなことはほとんど興味がなく,自分のためになるようなことしか考えていない.つくづく自分が嫌だが,そんなものだと割り切ってしまっても良いのか,変わるべきなのかわからない.矯正ならまだ割り切りのほうが良いと思うが・・・難しい.